取り組んだ内容
【取組(1)】 Ⅰ.働き方・休み方改善 |
2 勤務負担軽減 |
その他 |
健康・安全に配慮した夜勤・交代制シフト |
【取組(2)】 Ⅰ.働き方・休み方改善 |
1 労働時間管理 |
年次有給休暇をはじめとする休暇の取得を促進している |
【取組(3)】 Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備 |
1 仕事と子育て・介護等の両立支援 |
その他の子育て・介護との両立支援の制度・取組(男性職員・女性職員ともに対象)を実施している |
【取組(4)】 Ⅳ.働きがいの向上 |
1 キャリア形成支援 |
正規・非正規を問わずすべての職員のキャリア形成支援(研修等に関する情報提供や研修等への職員参加の支援、子育て等と両立しながらの勤務の継続に関する相談窓口の設置や情報提供等)が実施されている |
取組のきっかけ、背景、取組前の問題点
・2003年の業務改善をテーマにした中堅職員研修が取り組みのきっかけ。
・当院は看護職員の年齢層が高く、自分達が働き続けるためにどうしたら良いか、自分達が50歳を過ぎた時にこれでやっていけるのかと考え、シフト自体を変えられないかという意見が研修で挙がった。
・当時の勤務体系は「準夜・準夜・休み・深夜・深夜」で、かつ救急も多く受け入れており、夜勤を2日続けることの負担が非常に大きかった。「準夜、休日、深夜」であれば身体的に楽なのではないか、という提起があり、希望者を中心に複数パターンのトライアルを行った。
取組対象
- 取組対象
看護職
- 取組の中心部署・人物
総看護師長
- 取組詳細
取組経過
2003年:中堅職員研修の場で夜勤体制改善の意見が出る
夜勤体制についての現状調査を実施
複数のモデル夜勤を試行(モデル夜勤案:①準夜-休-深夜、②日勤-深夜-準夜-休、③半日日勤-深夜-準夜-半日日勤、④日勤-深夜-深夜-休、⑤準夜-深夜-休)
2004年:一部の病棟で正循環夜勤・交代制シフト開始
2006年:全病棟で正循環夜勤・交代制シフト開始
2014年:シフト見直しプロジェクトチーム立ち上げ
取組内容
・正循環シフトによる夜勤・交代制シフトの導入(2006年より全面導入)
・「準夜・準夜・休み・深夜・深夜」という夜勤シフトから、「準夜・休日・深夜」というシフトに変更した(日勤8:30~17:00、准夜16:30~1:00、深夜0:30~9:00)。
・日本看護協会が提案している「勤務編成基準」における、正循環(基準10)以外の項目もほぼクリアしている。
取組プロセスにおける問題点
・夜勤体制についての現状把握を行うべく、看護職員全員にアンケートを実施。「現在の夜勤の見直しが必要か」という問いに対しては、当時の看護師75人全員が「はい」と回答したという状況であった。また「定年まで働きたいか」という問いに対しても、75人全員が「はい」と回答した。
・法人本部との交渉(シフトを変えることについての法人本部への打診)。スムーズに話が通るわけではないため、交渉を重ねていった。
2018年現在も正循環勤務を行っている。これまでにも2交代勤務を検討するが16時間勤務の導入にはなかなか進めていない。
この間の取り組みとしては
①育休の取得
②家庭に事情に応じた復職後の配置を実施
③育児休暇・介護休暇の取得(規定などの提示)
④キャリアアップ支援 看護師 (ファーストレベル・セカンドレベル・サードレベルの受講)
学会への参加
看護補助者については初任者研修への参加(業務配慮)
介護福祉受験資格を得るための研修への参加(業務配慮) 等を行ってきている。
実施後の成果
Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備_成果 | ||
4 人材の定着化 成果 | ||
退職者数(定年退職者を除く)が減っている | ||
成果の出た対象 | ☐医師,☐コメディカル,☑看護職 | |
成果に影響を与えた取組 | 【取組(1)】 【取組(2)】 【取組(3)】 | |
成果指標 | ・不満の声が上がることもなく、現在まで制度が継続していることが1つの成果 ・残業時間が減少している ・離職率は2011年:5.9%、2012年:1.9%、2013年:10.9%(2013年は定年者と結婚退職者が重なった)。 |
Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備_成果 | ||
1 仕事と子育て・介護等の両立支援 成果 | ||
育児休業取得後の復職者数が男性職員・女性職員ともに増えている | ||
成果の出た対象 | ☐医師,☐コメディカル,☑看護職 | |
成果に影響を与えた取組 | 【取組(1)】 【取組(2)】 【取組(3)】 | |
成果指標 | ・現在は看護職員ほぼ100%育児休職を取得 復職についても家族状況に応じた配置としている 産休者への互助会からの給付制度あり |
Ⅳ.働きがいの向上_成果 | ||
1 キャリア形成支援 成果 | ||
研修・学会への参加職員数や、職員による学会への発表数が増えている | ||
成果の出た対象 | ☐医師,☐コメディカル,☑看護職 | |
成果に影響を与えた取組 | 【取組(4)】 | |
成果指標 | 研修会、学会への参加 交通費、参加費の支給、業務配慮 臨時職員についても業務配慮を行いキャリアUPを行っている。 看護補助者 初任者研修修了者1名 介護福祉士研修受講 2名 |
これまでの取組成果に対する院内の声・反応
・夜勤を2日間続けることのプレッシャーが減った、インシデントが少なくなったという意見が、アンケート結果でみられた(詳細は未検証)。
今後の課題等について
・準夜と深夜シフトが次の日(休み)にまたがってしまっており、厳密に24時間の休みが確保出来ていない。現場からの提案を採用したシフトになっているため労使間では全く問題になっていないが、労働基準法上の「休日」ではない点が課題。
・近年若手看護師が少しずつ増え始め、2交代勤務を望む声が上がったため、2014年度から「シフトを見直すプロジェクトチーム」を立ち上げており、ワーク・ライフ・バランスについての学習会を開催したり、アンケートや面接による聞き取り調査を行っている。
・秋田市には2交代を取り入れている病院もあり、年輩者には3交代が良いという人もいるが、若年層の中には(2交代シフトで)まとまった休日がほしいという意見もある。最終的には、ライフステージや要望に応じてスタッフが望むシフト形態を選べる方がいいのでは、ということで検討を進めている。
・現在は準備段階であり、職員への聞き取り調査等が終わったところ。今後、業務整理を行い、1ケ月のモデルシフトを作り、それに対するスタッフからのフィードバックをもらって、院内、法人内での交渉・調整を進める予定である。
・手当等の関係もあり予定より少し滞っているが、来年度には試行したい。
2017年2交代について検討も16時間勤務、給与面での折り合いがつかない状況。現在の体制で子育て支援、介護支援を強化する方向で取り組みを行っている。
取組・提案者概要
- 取組者
- 病院単体での取組
- 法人名
- 社会医療法人 明和会
- 病院名
- 大曲中通病院
- 法人(病院)の開設主体
- 医療法人
- 所在地
- 秋田県大仙市大曲上栄町6番4号
- 主たる医療機能の特徴
- 慢性期機能
- 一般病床
- 病床数: 60
- 入院基本料:13対1
- 療養病床
- 病床数: 46
- 入院基本料:療養病棟入院基本料2
- 結核病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- 精神病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- その他病床
- 病床名:
- 病床数:
- 入院基本料:
- 一日あたりの平均外来患者数
- 139.5人(平成29年度数値)
- 一日あたりの平均在院患者数
- 98.5人(平成29年度数値)
- 一般病棟の平均在院日数
- 21日(平成29年度数値)
- 病床稼働率
- 92.9%(平成29年度数値)
- 職員総数
- 159人(平成29年度数値)
- 医師
- 6人
- 看護職
- 60人
- 医師事務作業補助者
- 0人
- 看護補助者
- 17人
- 医師の交代制勤務の有無
- なし
- 看護師の交代勤務の状況
- 3交代制(変則含),2交代制(変則含)
- 勤務環境改善についての表彰・認定等について
- 特になし