取り組んだ内容
【取組(1)】 Ⅰ.働き方・休み方改善 |
1 労働時間管理 |
年次有給休暇をはじめとする休暇の取得を促進している |
【取組(2)】 Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備 |
3 風土・環境整備 |
その他 |
サンキューカードの活用 |
【取組(3)】 Ⅰ.働き方・休み方改善 |
1 労働時間管理 |
時間外労働時間の削減に取り組んでいる |
【取組(4)】 Ⅳ.働きがいの向上 |
1 キャリア形成支援 |
その他 |
人事考課制度の導入準備・看護師ラダーの見直し |
取組のきっかけ、背景、取組前の問題点
平成26年度の当院の現状分析から、①以前に比べてゆとりがないと感じる②前残業も含め残業が多い③WLBについての理解意識が低い④キャリア支援体制が整備できていない⑤就業制度が周知されていない。という項目が課題に上がった。そのために、ミッションを「地域住民の命と健康を守り地域の保健・医療・介護・福祉との連携を図り、地域住民に信頼される明るい病院を目指す。」ビジョンは、「職場の労働環境が改善され誰もがゆとりと働きがいのある職場を目指す。」というビジョンを策定し取り組むこととした。
取組対象
- 取組対象
医師,コメディカル,看護職
- 取組の中心部署・人物
4年前に静岡県看護協会で実施された「WLB推進ワークショップ」に参加することを看護部長が決定し、院長・事務部長・診療技術部長の協力もあり、看護部主体で多職種が協力しながら活動を開始した。
- 取組詳細
平成26年度の当院の現状分析から、
①以前に比べてゆとりがないと感じる
②前残業も含め残業が多い
③WLBについての理解意識が低い
④キャリア支援体制が整備できていない
⑤就業制度が周知されていない。
という項目が課題に上がった。そのために、ミッションを「地域住民の命と健康を守り地域の保健・医療・介護・福祉との連携を図り、地域住民に信頼される明るい病院を目指す。」ビジョンは、「職場の労働環境が改善され誰もがゆとりと働きがいのある職場を目指す。」というビジョンの基、現在まで、WLBの推進に院内全体で取り組んできた。アクションプランを5項目挙げて実践した。
1、WLBの周知・浸透を図るプランとしては、ワークライフバランス推進委員会を定期的に開催することと、WLBに関する院内報を定期的に発行する事、研修会を定期的に開催していく事など取り組み、当初40%の周知体制が100%にできた。
2、就業度の周知と継続については、分かりやすい冊子を作成した。
3、労働環境の問題点を改善する取り組みとしては、
1)始業前残業の実態調査を行い、申し送り時間を30分遅らせることで、一部の病棟では以前より改善することができた。(5病棟の内1病棟)
2)KKPS(菊川固定チームナーシングパートナーシステム)の推進により、時間外勤務が平成26年度に比べ19%の時間外勤務の削減に繋がった。(5病棟全体)
3)病棟看護師が使用するPHSが不足していたため、増設した。 (全病棟)
4)9回/月以上の夜勤をする看護師への夜勤手当「割増料金」の支給ができるようになった。 (全病棟)
5)年休取得率の向上に繋がった。(平均して看護部全体として)
4、キャリア支援を充実し、自己の将来像をイメージできる環境をつくる対策としては、平成30年から自思惟する看護師のクリニカルラダー・キャリアラダー・Eラーニングを活用した教育システムに準備中である。
5、職場風土つくりとしてのサンキューカードの活用は年々届けられる枚数も増えて順調に推移している。平成29年度は、新たに、「お誕生日休暇(年休)の取得推進」と「帰るデー」の推進にとり組んでいる。
実施後の成果
Ⅰ.働き方・休み方改善_成果 | ||
1 労働時間管理 成果 | ||
年次有給休暇の取得率が上がっている | ||
成果の出た対象 | ☑医師,☑コメディカル,☑看護職 | |
成果に影響を与えた取組 | 【取組(1)】 【取組(3)】 | |
成果指標 | 有給休暇取得率H26年(37%)H27年(39%)H29年(40%) リフレッシュ休暇厚生休暇を入れるとさらに取得率はアップしている。特に看護部では、8月に集中していた厚生休暇の取得が、分散したことで、休暇を取りやすくなったという意見が多かった。 |
Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備_成果 | ||
3 風土・環境整備 成果 | ||
サンキューカードを職員同士で出し合い良い気付きを承認し、感謝し合うこの取り組みにより、職種を超えて、協力体制が強化されてきている。 | ||
成果の出た対象 | ☑医師,☑コメディカル,☑看護職 | |
成果に影響を与えた取組 | 【取組(2)】 | |
成果指標 | サンキューカード提出枚数H24年(812枚)→ H28年(1572枚) 患者からの感謝の投書H24年(12枚)→ H28年(93枚) |
Ⅲ.働きやすさ確保のための環境整備_成果 | ||
3 風土・環境整備 成果 | ||
医師も含めた院内全体で、「帰るデー」を設定し取り組んだ | ||
成果の出た対象 | ☑医師,☑コメディカル,☑看護職 | |
成果に影響を与えた取組 | 【取組(3)】 | |
成果指標 | 時間外勤務時間:看護師の時間外勤務は H26年よりH28年 までに、19%の削減に繋がった。全体の時間外勤務調査は未実施 |
Ⅳ.働きがいの向上_成果 | ||
1 キャリア形成支援 成果 | ||
人事評価の修正・導入準備と看護師のクリニカルラダー・キャリアラダーの構築準備中 | ||
成果の出た対象 | ☑医師,☑コメディカル,☑看護職 | |
成果に影響を与えた取組 | 【取組(4)】 | |
成果指標 | 人事評価に関しては、委員会の中で、医師も含めた体制を準備中。平成30年には試行期間となる。看護師のクリニカルラダー・キャリアラダー・Eラーニングも、準備中である。 |
これまでの取組成果に対する院内の声・反応
1、WLBについて、院内で推進してくれていることはありがたい。
2、子育て支援が表に出やすいが、その方たちの代わりに夜勤を対応している人に割増料金を対応していただきありがたい。
3、働き方改革が法制化し、制度化しているが、院内の体制は追いついていない現状があり、大変である。
4、サンキュープロジェクトなど、当院の良さは皆が認識してきていると思う。
5、人事考課や看護師のクリニカルラダーは、必要なことであるが、負担も大きい。
今後の課題等について
1、働き方・休み方の改善については、産休や・育児休業者の数が年度毎に増減するため、取得しやすい年とそうでない年と差がある。期間限定の産休代替え要員が確保できれば良いのですが。
2、サンキューカードについては、今年も多くのカードが届けられており問題はみられない。
3、業務改善をしながら、時間外勤務の削減に取り組んでいるが、ある特定の部署の時間外勤務が削減されないのが課題である。
取組・提案者概要
- 取組者
- 病院単体での取組
- 法人名
- 菊川市
- 病院名
- 菊川市立総合病院
- 法人(病院)の開設主体
- 地方公共団体等(都道府県、市町村、地方独立行政法人)
- 所在地
- 静岡県菊川市東横地1632
- 主たる医療機能の特徴
- 急性期機能
- 一般病床
- 病床数: 202
- 入院基本料:7対1
- 療養病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- 結核病床
- 病床数:
- 入院基本料:
- 精神病床
- 病床数: 58
- 入院基本料:13対1
- その他病床
- 病床名:
- 病床数:
- 入院基本料:
- 一日あたりの平均外来患者数
- 524人(平成28年度数値)
- 一日あたりの平均在院患者数
- 195人(平成28年度数値)
- 一般病棟の平均在院日数
- 13.3日(平成28年度数値)
- 病床稼働率
- 85.9%(平成28年度数値)
- 職員総数
- 299人(平成29年度数値)
- 医師
- 26人
- 看護職
- 175人
- 医師事務作業補助者
- 4人
- 看護補助者
- 35人
- 医師の交代制勤務の有無
- なし
- 看護師の交代勤務の状況
- 3交代制(変則含),3交代制と2交代のミックス(同一病棟内),当直制
- 勤務環境改善についての表彰・認定等について
- 公益社団法人日本看護協会「看護職のワーク・ライフ・バランス推進カンゴザウルス賞」平成29年5月18日